旭の手を掴み歩く美咲は
俺の知らない顔をしていた。

幸せそうに笑い合う二人を見送る

「そらそーだよな…あいつにしか見せねえ顔もあるよな」
ポツリと呟けば、流れる涙。

目を瞑れば、幼い美咲が浮かぶ…

「なぎ兄!なぎ兄!」

どうして、交わらない運命なんだろう。
こんなに好きなのに…

もう少し、もう少しだけ好きでいさせて。
そしたら、俺はお兄ちゃんに戻るから…