「真実は、あなたが見ている物全てとは限らないわ。」
そして、真っ直ぐ見た。
「奪うことが罰ならば、私は与えて許しを記そう。今、輪廻を断ち切る。」
裁きを下すのではなく、許しを与える聖女のように言い放つ。
「出来るのかしら。」
「出来る。その為の、力なんだもん。」
シエリアは桃色の光を纏ってタナトスと対峙する。
「命を与えよう。」
その言葉がよく知った存在を再び彷彿させる。
(ゼロ……)
タナトスは懐かしむ。
「私を殺して断ち切るの?」
「いいえ。」
シエリアは首を振って足を踏み出す。
光が包み込み、修復していく。
「貴方が奪うなら、私は与えよう。誰も、犠牲にならなくていいように。これ以上、泣かないように。」
「泣く?」
「そう。貴方も、フランさんも……笑いながら泣いているわ。」
慈しむように言った。
タナトスの頬を雫が伝う。
そして、気付いたようにタナトスは歩み寄る。
「……そう。」
(裏切り者を許せない。でも、それだけではない。)
狂笑する男を見つめた。
「私は、さびしかったのか。」
ポツリと呟くと、自嘲する。
「そう、か。」
ヴォルフラムは笑顔を消した。
(やはり。俺は諦めきれない。)
苦しそうに眉を寄せた。
「俺は、さびしかったのか。」
そして、頬を赤い血が伝った。
それは瞳から溢れるものだ。
激情を帯びた雫を見つめ、クラウジアは綺麗だと思いながら手を伸ばした。
シエリアは辺りの物を修復して、微笑む。
「もう、いいよ。」
許すような笑顔に全員が息を呑む。
光が降り注いで、シエリアは倒れた。
「……許さない。」
そう呟いて、タナトスの姿が消えた。
「——……くっ、う。」
ヴォルフラムは呻いて倒れ込んだ。
「フラン、しっかりしろ!」
「シエリアちゃん、大丈夫!?」
クラウジアとエリミアは2人を抱き上げて声をかけた。
「……ん、」
シエリアは少し呻いて寝息をたてた。
疲れて眠っているようだ。
ヴォルフラムに反応はない。
身体はひび割れ、崩壊していく。
まるで、硝子が割れたような様子にクラウジアは狼狽する。
「取り敢えず、病院に!!もしかしたら、何かできるかも。」
「あぁ。」
そう言って、2人は病院に向かう。
病室でシエリアは直ぐに目を覚ました。
ヴォルフラムは隔離された部屋に居るらしい。
面会は未だ出来ずにいた。
「がんばったんだけどなぁー。失敗、失敗。」
そして、真っ直ぐ見た。
「奪うことが罰ならば、私は与えて許しを記そう。今、輪廻を断ち切る。」
裁きを下すのではなく、許しを与える聖女のように言い放つ。
「出来るのかしら。」
「出来る。その為の、力なんだもん。」
シエリアは桃色の光を纏ってタナトスと対峙する。
「命を与えよう。」
その言葉がよく知った存在を再び彷彿させる。
(ゼロ……)
タナトスは懐かしむ。
「私を殺して断ち切るの?」
「いいえ。」
シエリアは首を振って足を踏み出す。
光が包み込み、修復していく。
「貴方が奪うなら、私は与えよう。誰も、犠牲にならなくていいように。これ以上、泣かないように。」
「泣く?」
「そう。貴方も、フランさんも……笑いながら泣いているわ。」
慈しむように言った。
タナトスの頬を雫が伝う。
そして、気付いたようにタナトスは歩み寄る。
「……そう。」
(裏切り者を許せない。でも、それだけではない。)
狂笑する男を見つめた。
「私は、さびしかったのか。」
ポツリと呟くと、自嘲する。
「そう、か。」
ヴォルフラムは笑顔を消した。
(やはり。俺は諦めきれない。)
苦しそうに眉を寄せた。
「俺は、さびしかったのか。」
そして、頬を赤い血が伝った。
それは瞳から溢れるものだ。
激情を帯びた雫を見つめ、クラウジアは綺麗だと思いながら手を伸ばした。
シエリアは辺りの物を修復して、微笑む。
「もう、いいよ。」
許すような笑顔に全員が息を呑む。
光が降り注いで、シエリアは倒れた。
「……許さない。」
そう呟いて、タナトスの姿が消えた。
「——……くっ、う。」
ヴォルフラムは呻いて倒れ込んだ。
「フラン、しっかりしろ!」
「シエリアちゃん、大丈夫!?」
クラウジアとエリミアは2人を抱き上げて声をかけた。
「……ん、」
シエリアは少し呻いて寝息をたてた。
疲れて眠っているようだ。
ヴォルフラムに反応はない。
身体はひび割れ、崩壊していく。
まるで、硝子が割れたような様子にクラウジアは狼狽する。
「取り敢えず、病院に!!もしかしたら、何かできるかも。」
「あぁ。」
そう言って、2人は病院に向かう。
病室でシエリアは直ぐに目を覚ました。
ヴォルフラムは隔離された部屋に居るらしい。
面会は未だ出来ずにいた。
「がんばったんだけどなぁー。失敗、失敗。」


