*茉心side*


──バタバタバタ!


「茉心ー!行くわよー!」


「はーい!今行く!」


お母さんの私を呼ぶ声が聞こえて返事をする。


いつも通りに朝起きて支度をした。

今日は入学式。

でも、1つだけいつもと違う物がある。

今私は真新しくて着なれてない、憧れだった制服を着ている。


勉強が大嫌いな私は受験生の時、担任と親によく「勉強しなさい」と怒られていた。

私立高校を専願で希望していたからだ。

担任と親の心配をかっさらうかのように私は第1志望先を合格した。


「茉心!早くしなさい!」


話をしているうちに着いたようで急いで車から降りる。