自分の想いの変化に戸惑い、いつも携帯のゲームではしゃいでいる孝哉と俺の電車帰りも今日はお互い無口で静かで電車の走行音だけが鳴り響く。
でもその沈黙を破ったのは、孝哉からだった。
「お前、あの時内緒って言ったけど、好きだよな?」
"あの時"って、休み時間のことだよな。
やっぱ気にしてたんだこいつ。
もちろん俺の答えは────
「おう」
自分の気持ちに嘘はつかない、好きなんだ、俺は。
惹かれてるだけじゃない、恋してる。
俺が恋愛か、うけるな。
「やっぱりなー、そうだと思ってたよ。
お前が茉心ちゃんのこと見つめてる時、さすがに気付いたわ」
はぁ、とため息をつきながら窓の方に頬杖をついた孝哉。
孝哉は俺と違って誰にでも優しくて明るいからモテる。
茉心は、俺と孝哉だったらどっちを選ぶのかな。
ふとそんなことを思ってしまう俺。
んま負けたくねーけど。
