「そっか…そりゃあいくら好きでも嫌になるよね」 私が紫苑の立場でもそうなる。 大好きだからこそ、辛い。 「そ。ボール見るのすりゃ嫌ってわけ。 ま、暗い話は終わりにしよーぜ」 「うん、そーだね!」 暗い話は好きじゃない。 もっと楽しくて、笑える話がしたい。 でも紫苑のこと知れてよかった。 「ってかお前彼…」 ──パチパチパチ 紫苑の声が、生徒の拍手と被ってよく聞こえなかった。 「え、なに?」 聞き返す私の声も拍手の音に消えていったのだった──