「いいから、お前は自分の心配だけしてろ
熱もあるんだし…」
さっきよりも、ぐったりとした様子の結衣。
「…ごめん」
俺は、結衣を道のはしっこの木の根元にもたれかかれるように座らせた。
自転車も、2台ともはじによせる。
「誰も、とおんないな」
ここは抜け道だから、滅多に人がいない。
今この状況だから、好都合だ。
そう言えば結衣も、知ってたんだな…この道。
「うん…2人っきり…だ」
辛そう…だな
俺も、となりに座って、顔をのぞきこんだ。
呼吸が荒くて、苦しそう
「大丈夫か?」
「へいき…だよ?熱ないし…」
「ははっ、それはないだろ」
こんな状態なのに、まだ意地をはる結衣に、思わず笑ってしまった
「ん…あのね、ハルくん…」
「無理してしゃべるなよ、どうした?」
「…好き…」
…!?
好きて…好きって…俺を?
「あたしねぇ…ずっとしゅきだったんだぁ」
まるで酔っ払ったかのように、結衣が話を続ける
「だからねぇ、お祭りであったのも…文化祭委員も…すごい嬉しい…」
「…」
「私…すごく…幸せ…」
結衣の体重が、どんどんとなりに座ってる俺にかかってきた
触れてる部分があつい。
「結衣…?」
「好き…」
ふぅ、はぁ、と、苦しそうに息をはく結衣に、思わず言ってしまった。
「…俺も」
その瞬間、結衣の頭がこてんっ、と、俺の肩に乗っかった。

