*°春輝side*°


「お、おい、大丈夫か?」


まだ学校につかない通学路の途中で、ふと振り返ってみたら、結衣がいた。


でも、様子がおかしい。


顔が真っ赤に火照っているのが、離れていてもわかる。


思わず自転車をとめて、結衣のほうに駆け寄る


「ん~大丈夫大丈夫」


結衣も自転車をとめて、降りようとした…


「…わっ!?」


ふらぁっとバランスを崩した結衣が、自転車と一緒に真横に倒れる…


「結衣!」


なんにも考えずに、手が出ていた。


なんとか、結衣の上に自転車が倒れるのはふせいだけど…


「おい、へーきか?」


「…はゆくん…ごめ…っ」


結衣が、辛そうに顔をゆがめた


「どうした?どっか打った?」


「ちがくて…ハルくんは…どこも…へーき?」