今日は、文化祭当日。


昨日の帰り道、突然ハルくんが私の方を見て、言った。


『結衣、明日、誰と回んの?』


『えっ!?…うーん、決めてないかなぁ』


『…俺たち、委員会でシフト一緒だし一緒にまわんねぇ?』


『…いいの?私で…』


『お前がいいなら、俺はべつにいい』


『っ、ふつつかモノですが…!』


思い出して、ドキドキクラクラする。
ハルくんと文化祭…!



「ふふふ…」


なんか、今日ふわふわするんだよね!


嬉しいからかな~


今日のことを考えるだけで、体があつくなってくる


「んふふ。んふふ」


昨日の夜は今日のことで頭がいっぱいで、寝られなかった。


あの時は、迷惑だったら…とか、楽しくなかったら…って心配だったんだけど、


今日は全然へーき!


むしろ空でも飛べそうなくらい、ほわっほわしてる。


「…おっと」


自転車をこいでたら、頭がぐわんってして、バランスを崩しそうになる。


おかしいな…


最近、寝てないからかな??


「…結衣!」


「あ、はゆくん…おはよ…!」


「お、おい、大丈夫か?」


なになに?なにかおかしいかなぁ…


ハルくんに会ったせいか、体が燃えるようにあつい。


「ん~?大丈夫大丈夫」


ハルくんが自転車からおりて、少し後ろにいた私のほうに歩いてきた。


だから私も、自転車をおりる…


「わっ!?」


突然、ふっと体に力が入らなくなって、その場に倒れ込みそうになった。


当然、自転車を支えていた手が離れて、私と同じ方向に倒れる…