「よっと。」


全部ひろいおわって、立ち上がる。


「あ、まだ一枚あった!ごめんハルくん、とれる?」


しゃがんで上目遣いにこっちを見る並木は、どうしようもなくかわいらしかった。


「…っ」


今俺、顔…赤いかもな。


バレないように、手で隠した。


「ハルくん?」


「っあ、ああ。とれる。」


慌てて紙を1枚拾い上げて、並木に渡した。


「ありがとう!本当にごめん、私なんかと一緒で…」


「べつに、いーよ。…そのかわり、結衣、って呼ぶからな。」


結衣、の部分を強調すると、また真っ赤になった。


ほんと、おもしれーやつ。


…これからもよろしくな、結衣。