相対ハート

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資料室から出た私と彼は、その後互いに帰り支度を済ませ廊下を歩いていた。


端から見れば普通の上司と部下。
でも、私と彼は同じ家に帰るんだ。

まだ、誰にも言えない。
言いたくなる時もあるけれど。


今日の夜からはまた、彼が居る。
それだけでココロが温かく感じられる。
『嬉しい』という言葉の後に『ハート』の絵文字を付け足したい位に。


あと数メートルで会社のエントランスを過ぎるという時、彼が私に耳打ちをしてきたんだ。



「帰宅したら、キミの望みを叶えてあげるよ。
逃げられない様に、深いキスをしながら。」



会いたいと願っていた彼と相対しながら、

相反するもどかしい気持ちを感じながら、

彼と、心ごと愛し合いたい…。


これからも、ずっと一緒に。





fin.

ハート