赤い ワ ナ



「み づ き ち ゃ ん ?」

まだ暖かい春だというのに私の周りだけ

季節が冬なのではないか と思うくらい

鳥肌が立った。

ゆっくり振り向いてみると

そこには般若……じゃなかった康聖くん。

「ごめんよ!!康聖!!
どうしても見たいものがあってさ!」

すると康聖は、はあっとため息をついた。

「俺と一緒じゃだめなのか?」

この質問に答えることはできない。

下手に言えば、ばれてしまうかもしれない。

少し黙っていると康聖が私の手を取り

歩き始めた。

「ったく、世話のかかるやつ。
もうどっか行くなよ。」

そう言いながら柔らかく微笑んだ。

「う、うん!ごめんよ!!」

やっぱり、この人だ。と実感した。

私の隣は康聖以外考えられないなあ。

隣を歩く康聖をチラ見しながら心の中で

大好き と何度も呟いた。