「はあ。眠いなぁ。」
ベットから起き上がりながら私は呟く。

今日も学校、か…。
学校はとても楽しい。親友もいるし大好きな友達もいるから。


でもめんどくさいものはめんどくさい。
電車で二時間かかるし、何より苦手な早起きをしなければならない。
毎朝こんな事を考えながら準備をしていた。


準備が終わって玄関を出ると親友の小鳥遊梨乃が待っていた。
どこからか視線を感じたが気にしないことにした。

「あっ、雅！おはよ～」

いつもみたいに笑顔で梨乃が言う。

「おはよ」

梨乃はとても優しい。
天然な所もあるが周りのことを考えて行動する。

中学で初めて友達になった。
今高1だから大体三年の付き合いになる。


低身長で黒髪の腰上あたりのロングでとても可愛い。

最初見たときアイドルとか好きそうだなって思ったけど、
真逆だった。アニメやゲームが大好きな子だった。
しかも腕がかなりよい。

やはり見た目で判断するものではないなって思った。

そんなことを思い返していると梨乃が話しかけてきた。

「ね、そういえば翔がなんか話があるらしいよ」

「まじ？聞いてないや」


神城翔。梨乃の彼氏。中二から付き合ってる。

話って何だろう、またアニメの話かな。
それかやらしい話。
あの変態と梨乃がくっ付くなんて予想もしてなかった。

「すごい難しい顔してた」

え、あいつが？
ますます気になる。考えながら歩く。
そして梨乃の表情が心なしか暗い。


無意識に見つめていたら梨乃が顔を逸らして言う。

「なんだろうね？あ、そろそろ電車来るよ」