「先日の事だって……あのオルフェ相手で怯えだけで終わった子どもなんて初めてです」


「あ、そう」


「後日、オルフェと会っても特に前と変わった事はない。あの時だけの怯えなら……あんたは普通じゃない」





………、そんなはっきり言わないで





「過酷な場所で過ごしたなら、別にどうともないですけど、そうじゃないですよね」


「さぁー、どうだろ」




確かに僕の中身は子どもじゃないよね



過酷な場所で過ごしたかどうかは、もう覚えてないな。まぁ、ある意味過ごしてはいるけど



現在進行形でも。






ナンティルに向かってフワリと微笑むと、ナンティルは少しだけ顔をあげた



チラッと見えるのは、やっぱ青色の髪だけで表情はまったくわからない





「……ねぇ、」



と、ナンティルが何かを言いかけた時



城中に爆発音が響いた





「モルテアはココにいるです」


「え、」




まともに返事する事もできず、ナンティルは即座に部屋を出て行った



唖然とするけれど、今何が起きているのか知りたい気持ちもあり、窓の方に近寄る