冥王ー黒き龍と白き龍ー





「モルちゃん!!」


「……」


「ねぇ、モルちゃんってば!」


「イーチェ、無駄だ。後ろに下がれ!」




ナンティルによって、私は再び皆の後ろへ行かされた



誰の言葉にも反応を示さないモルちゃん。ただ、ゆっくりとコッチに歩いて向かっている




「コレが暴走してないって、?……十分、暴走手前だっての」




ボソリ、と皇子さんがそう呟いたと同時にモルちゃんが動いた




「うおっ!?」


「……」



皇子さんに向かって走りだしたのだ。そして、その手に持つ黒い剣を振り下ろす



「ちょ、ちょっと待て!!何だよ、真っ先に俺?!お前、前のあの件、まだ恨んでんの!?」




と、叫びつつもひょいひょいっと、剣を避ける皇子さん




「たっく、……ちったぁ大人しくなれ!」


「……」




と、皇子さんがモルちゃんの足下に向けて、魔法を放つが、後ろに跳ねて避けられる





「……」



ゆっくりと、姿勢を正したモルちゃん



その左手が上げられていく。




それも、こちらに向けてだ。