「………、はぁ。もう頭こんがらがる」


「オルフェ、馬鹿だから…です」




案内された大部屋。この部屋は、オグニやナンティルがあてられた部屋。




「だってよ、あんな事言われたら…」


「まぁ、肝心な情報は手に入らなかったけどねー」




元からあったハンモックに乗り、ユラユラと揺れている子ども。



普通じゃないというのはわかっていたが、まさか転生してたなんて思うはずもない。



「ガイン」


「ん?」




オグニさんが俺を呼ぶ。





「なにしてるんすか、お前」


「んー?ちょっと纏めてる?」


「はぁ?」


「簡単に纏めておこうと思いましてぇ」





持っていたメモ帳にペンで書き込んでいく





「ねぇねぇ、モルテア」


「なにさ、ナンティル」


「モルテア達はさ、何で獅子王をです?」


「………」




ナンティルの問いに、キョトンとするモルさん。



だが、すぐにハハッと小さく笑い




「なら、君達こそ何の為に?」


「そんなの、復活させない為によ。それに、イーチェが狙われる理由でもあるし」


「うん、僕らもそう。アレは復活させちゃダメだから」


「………君は」


「?」





リキさんがポツリと呟く



モルテアは、ハンモックから上半身を起こしてリキさんを見つめる




「獅子王がどんなものか知っているのですか?」


「………さぁ。覚えてないし、そもそも魔物の王の誕生の時からいたのかさえ……ん?どうなんだろ?」


「知りませんよ。まず、封印が貴方の使命なら最初からいたのでは?」


「あ、それもそうか!」





ケラケラと笑うモル。


それだけ見れば、何処にでもいるような小さな子どもだ。



……怖くはないのだろうか。その使命が終われば、消えるというのに。