「てか、エレガン。君……まだ仕事あったっすよね」
「あ、」
「じゃ、サーシャは?」
「残念ながら、私もこれから仕事の準備」
「じゃ、わた」
「ダメだ」
イーチェが花を背景に散らせながら、挙手したがオルファに止められる
「なら、オグニは?」
「自分っすか。まぁ、別にいいっすけど」
「じゃ、オグニお願いね」
渋々、その役を譲る姫さんこと、イーチェ
「任されたっす、じゃ行こっかモル」
差し出された手をニコニコ笑いながら握る
そのまま、オグニに連れられ城の外へと出る事ができた
だが、大きな問題が
外に出てすぐ、商人達が大通りで市場を開いている
右、左、真っ直ぐと道があり、真っ直ぐの方に市場があった。
でもね、でもね?
………道、わかんない。何で増えてんの。一本だったじゃん。とか、言いたいけれど、それは大昔の事なんだと改めて思う
上からオグニが、「どっちっすか?」と聞くが曖昧に答え、適当に進んで行くしかない
まぁ、そんな事を繰り返すうちにオグニがはぁ、と深いため息
「あんた、本当にココの住民っすか」
呆れたようにそう言い放った
そう聞いてはいるものの、僕がココの住民じゃないって事はわかってるんだろう
今度は、ジッと疑いの眼で僕を見てくる