冥王ー黒き龍と白き龍ー

ーーーーーーーーー…




「気づかれたか」


「ほっ?」


「行くぞ」


「は?ちょ、待ちなさいな。気づかれたってどういう事よ」


「そのままの意味だ」


「はぁ?器を手に入れる為の恰好の餌だって言ったのは貴方じゃないの。手に入れないまま、逃げるの?」


「……確かにそうは言ったが、状況が変わった」


「はぁい?」


「あの子どもが、"奴"だとすれば………いや、とにかく戻るぞ」


「…んもぅ!何よ、気になるじゃないの」






紺色に紅色が数束混じっている髪が、ゆらり、と揺れる


逆に、紅色に紺色が数束混じっている地面スレスレの髪を持つ女は、慌てて男の後を追った






「何、何なのよ。あの緑の子どもがどうしたって言うのよ。あんたの力があれば、あんな子ども」


「確かめる必要がある」


「また無視………んじゃ、あたしは大人しく待ちますよーだ」


「スワーユに行くぞ」


「……ほんと聞いてる、あたしの話?」


「器の可能性がある」


「だーから、話……ってえぇー!?」


「行くぞ」


「ちょ、まっ、待ちなさいな!」





そのまま、2人は暗闇の中に紛れていった