冥王ー黒き龍と白き龍ー





「わぉ、ぶっ放しますねー。見たところ、上級魔法ですか、流石ですね」



その間にも、ガタッと揺れる



砂が舞う。




「感心してないで、応戦して下さいよぉ!!?モルも!!」


「「無理」」


「あー!!」




ワッシャワッシャと、髪を掻き毟るガインが視界に入る



そして、いきなり立ち上がると、リキ!!と叫ぶ




「はいはーい?」



楽しそうにそう返事するリキを見て、態と無理だって言ったんだろうなと思う




「変わって」


「はーい」


「………チッ」




舌打ちして手綱をリキへと渡し、荷馬車の後ろへと行く




両手を前に突き出し、ブツブツと詠唱だろうそれを唱える




「モルテア、何かに捕まっておきなさい」


「へ?」


「揺れますよ」





と、彼が言った途端に、地震のように小刻みに揺れ出した




「わっわっ、!?」




慌てて、何か掴める場所を探す



荷馬車の左右を覆ってる布ぐらいだろうか



緑色のそれをギュッと握りしめる