私は鏡を見て無理に笑顔を作った
「はーい…」
そこにいたのは
佐久間先生だった
「元気か?」
元気なわけない…
私は首を横にふった
「佐久間先生、どうしたんですか?」
「これ」
そういうと
佐久間先生は私に一枚の紙を渡してきた
なんだろうと思いながら
なにも言わず受け取った
「矢野先生が亡くなる前、俺に渡してきた。本当は自分で渡すんだって。でももし、俺が死んだら、お前に渡してくれって。そして今日のこの日にって。」
今日って…
私は恐る恐る紙を開いた
「うっ…うっ…」
涙が止まらなかった
それは矢野先生から私宛の手紙だった
