……………温かい………
あれ、おかしいな。
私、さっきまで雨の中にいたはずじゃ…………
「早く、君の声が聞きたいな………」
聞き覚えの無い声がすぐ近くで聞こえた。
うん………?
身動ぎすると、ギシッとベットのスプリングが鳴るような音がする。
ような、じゃなくて、そうなんじゃ…………
完璧に浮上した意識、内心すごく焦っていた。
今、何が起こってるんだろう……
目を開けるのが怖いよ!
「ねぇ、お嬢さん。君の笑顔も見てみたいんだ」
身を開けられないでいる私に、声の主は声をかけ続ける。
よし、腹をくくろうじゃないか!
いつまでもこうしていられないもんね!
パチッと目を開ける。
そうすると、至近距離で私を見つめる男性と目が合った。
綺麗な人…………
少しウェーブのかかった青い髪に揃いの瞳。
「おや、目を覚ましたんだね?私の姫」
「ひ、姫!?」
「ははっ、元気な姫だね?私は良い拾い物をしたみたいだ」
男性は私の髪を優しく撫でる。
あれ、良い匂いがするな……あ!薔薇の匂いだ、これ!
前に、学園の薔薇園で嗅いだ事のある匂いだったから、すぐに気づけた。
香水かな………?
にしても、どうして私はここにいるんだろう?


