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「ねぇ、シド!これから何するの??」


宿屋で朝食をとり終えるのを見計らって、これからの予定を尋ねる。


私も、女神様の翼を探さなくちゃいけないし、この町の人にも聞いて回りたいんだけど………


「マルデーヌ国にはもう少し滞在する。ここの領主が持つ宝をかっさらうまでだが。探し物ならその間で済ませろ」


シド、私が探し物してるって覚えてくれてたんだ!!



「ありがとう!でも、領主って偉い人だよね?そんな人の宝盗っちゃっていいの?」


「はは!面白い事言うね、るな。俺たち海賊だよ?偉かろうが市民だろうが、目的の宝なら盗むって」


そんな当たり前みたいに言ってるけど、盗みだからね!?
いや、もうここまで自信満々だといっそ、清々しいか!



「俺たちはただの海賊じゃねーよ、お嬢ちゃん」

「悪党からしか盗らねぇんだ!」



他の船員が、私に教えてくれる。


悪党からしか盗らない……か。
でも、どっちにせよ、盗る事には変わらないんじゃないのかな?


「分かってもらおうとは思ってねぇよ。俺達のように底辺を見て、経験した人間にしかわかんねぇ感覚だ。」



納得出来ない私に、シドは素っ気なく言い放つ。


私には分からない…………?
それがなんだか、仲間はずれにされたようで寂しかった。