ールシェル教会


「では、一時間きっかり、懺悔するのですよ」


ーバタンッ!



シスターは私を教会へと押し込み、さっさと出ていってしまう。懺悔は、神と罪人の二人きりで行うのだ。



「本当、変な校則!!」


一歩間違えたら監禁だって!!


私は文句を言いながら、十字架へと近づく。



「こんにちは、神様!また来ちゃいました!」


そう言って笑いながら、床に膝をつき、両手を祈るように会わせる。


「確かに、品行がどうのっていうなら、食べ歩きなんてとんでも無いことなんだろうけどさ、どんな人にだって好きに生きる権利があると思わない?」


ルシェル学園の生徒だからって、人間には変わりないんだし、それを否定する事は、神様にだってできないはず!



「せっかく生きてるんだから、楽しまなきゃ損でしょ!だから、神様許してね?」


『ふふっ、変わった罪人が現れたわね』


鈴の音のような美しい声が聞こえた。


「ん?………今なんか聞こえた?」


気のせい?
気のせいだよね!?
でなきゃ怖いから!!確実に”アレ”(幽霊の類い)だから!!


回りを見渡して、私は立ち上がる。
臨戦体勢で神経を研ぎ澄ました。


「く、来るならこい!!」

『ふふっ、勇ましい罪人さん、こんにちは』


ーパァァァアア!!


光が空から降りてくる。
それがあまりにも眩しくて、私は目をつぶってしまった。