「おい、そんでお前どうやって探し物見つけるつもりだ?」
「あぁ………」
そうなんだよね、私、その探し物がどんな形をしてるのかも分からないんだった。
「多分、見ればわかるんだと思うんだけど……。当てが全然なくって」
「適当な奴だな」
「どうせ、適当ですよーだ!」
初対面でこの態度波動かと私も思うけど、シドも悪いと思う!なんか、一言多いんだよね!!
「お前は……女神の使いかなんかか?」
「は!?私が女神の使い?そんな、大層なものじゃないって!私はただの人だよ!」
本の数時間前までは、普通の女子高生だったんだから。
そういえば、お父さん、お母さん…心配してるかな……
いつ帰れるかもわかんないし、連絡も出来ない。
なんだか、不安だな………
「ただの人………ね」
シドは何故か、私を意味深にじっと見つめる。
首を傾げると、シドはフィッと視線を反らした。
「なんでもねぇよ」
なんだったんだろう………
何か、言いたそうにしてたのに…………
「そういえば、あの塔に女神の伝説があるって言ってたけど、どんな伝説なの?」
イオンが言ってた。女神伝説のある塔だって。
何か、手がかりになればいいんだけど………
「あぁ、あそこは昔、女神住まった塔だと言われてんだよ。どうせ、おとぎ話かなんかだと思うけどな」
女神様が住んでた…………
なんだか、教会を思い出すなぁ………
「純潔の乙女だけが女神と言葉を交わす事を許され、乙女は女神と人を繋ぐ巫女、シビルとして崇められたんだとよ」
純潔の乙女……………
それって、女神様が言ってた…………
『それが、あなたよ、伊藤 るな。あたなこそ、私の探し続けた純潔の乙女』
女神様の言葉が頭の中に甦る。
やっぱり、 私の事!?
「まぁ、今じゃ忘れられた伝説だな。誰も信じやしねぇよ」
「そ、そうなんだ………」
何だろう、胸がドキドキする。
私、一体何に首を突っ込んだんだろう。
私の知らない秘密が、この世界にはあるのかもしれない。


