美女風紀委員と美男生徒会長‼︎

「ーーおーい,よ、う〜っ!食堂行こうぜ!」
「…煩いぞ。龍」
昼放課直前の校内は一番騒がしく生徒会長,好青年を演じる瑤と親友,荒木龍の会話どころか存在も薄くなっているだろう。
「そ、れ、に〜⁉︎あの風紀委員さんもいるかもだかんな!」
龍に引っ張られ瑤は思わず目を見開く。
春瀬瑤。周りには好青年,王子様とちやほやされているが中身は自由な自己中,適当なことは副会長の龍に任せるという自分勝手。
猫被りなことも秘密だがさらに秘密にしておかなければならないことがある。
それが風紀委員,伊藤美穂に一目惚れしているということだ。
一年生の首席でもあった彼女を一回目の集会で見た時からの約1年間片想いを続けている。
そんなこと親友の龍にはお見通しだが他の人間は全く気付かず美穂とは天敵同士としてみられているため瑤自身助かるのだ。
だが龍はなんとかしてくっついてもらおうと茶々を入れるので瑤は顔が真っ赤になり龍を小突くのがほぼ毎日である。