美女風紀委員と美男生徒会長‼︎

「……何,かな?伊藤さん」
瑤の問いかけに,伊藤美穂は表情を変えず目線を合わせながら答えた。
「身だしなみの注意も必要かと。また貴方も第一ボタンが外れています。ネクタイで隠さずしっかり整えてから舞台へあがってください」
美穂は瑤のネクタイを上げシャツの第一ボタンを指した。
この行動に二年生の女子軍から悲鳴があがり美穂は思わず目を細め眉を寄せた。
「…お静かに。入学式での騒音は違反です。…早く閉めてください」
美穂の言葉にすぐに静かになり瑤はしぶしぶボタンを閉める。と,美穂は納得したのか舞台をおりて列の中へ入っていく。





ーーこれが新一年生の見た入学式,二年生が仕切る説明会。
入学式早々から生徒会長は王子,後にわかった風紀委員である美穂は姫様と噂され琶流校全体に伝わっていった。