キーンコーンカーンコーン───

よくわからない話が終わると同時に
チャイムが響く。

「まじ今の何伝えたかったか分かった?
いきなり説教らしきものされたしぃ。」

「あ、ごめんそこ聞いてなかったわ、もうふぁいなるあんさーのとこで吹いてた」

遼はやっと呼吸が元に戻ったらしい。

優介は少し悩んでから慌てて席を立って荷物をまとめる。

「ちょ、は?お前どこ行くん?二限は?」

「あーごめん俺帰るわ、ちょっと用事思い出した。」

「いやいや、待てよ!おい!」

遼の言葉には返事をしようともせず、
あっさりと小走りで教室を出た。

優介が教室を出た時、

右側からやってきた誰かと正面衝突してしまった。

二人とも頭をうったらしく、その場にしゃがみこむ。

最初に言葉をかけたのは優介だった。

「あのすいません・・・ってまどかじゃん!」