Closed~閉じてる彼ら~

なんか、モヤモヤするな。


「無いよ。不安なんて」


嘘にはならないよね。


「ふぅん。私が手伝える事が有ったら、言ってよ?」

「はいはい」


有ったらね、さらさらちゃん。



学校を適当に過ごしたその日、雲井孤児院に行くと、天城くんが看板を外していた。


「天城くん。何してんの?」

「看板を外してる」

「判るけど」

「…じゃ、聞く必要は?」

「…無い」

「俺も、そう思う」


…彼と仲良くなれる気がしない。



ねぇ。ここの、名前を聞き忘れちゃったお姉さん。

気に入られてる気がしませんよ。