Closed～閉じてる彼ら～

「すいません、こんな、お邪魔しちゃって…」


彼女はにこにこと笑っている。


「いいんですよ。私がお招きしたんだから」

「立ち話でもよかったんじゃないですか？」

「一度、言ってみたかったんです。『立ち話もなんですから』って」


…意外と、変な人？


「では、改めて。貴方は純くんのお友達ですか？」


…やっぱ、違うよなぁ。


「…違います。ちょっと接点が有るだけで…。天城くん、あたしの名前もうろ覚えだったし」


彼女は顔を曇らせた。


「…そう…、ですか…」


なんか、悪い事した気分。


「すみません…」


彼女は微苦笑を浮かべた。


「いえ、お気になさらないで下さい。

…ただ、純くんとあんなに長く話していらした方は、あまり見ないもので…」

「長かったですか？」

「はい。とても」


天城くんのプライベートって、どんなんだろ？