Closed~閉じてる彼ら~

女の子の言葉が信じられなかった。



「高杉先輩が、奪った…?」

「そういう解釈も、有るかもね」



高杉先輩は平然と。



「佐橋義成。ラグビー部を強制退部後、この放送部に入部」



ヨシくんって、佐橋先輩のことか。



「…中学の時から好きだったんですよ…。

同じ部活で、私はマネージャで…。

だからかな…。

ヨシくん、私を…」





高杉先輩は舌打ちして、マイクを手に取った。

機材の設定は、朝から変えていない。





「放送部員の佐橋義成。今すぐ、放送室までいらっしゃい」