俺の少し離れた席にいた葵は優花の声に反応にこちらを向いた。
黒髪がなびき二重瞼の目がこちらを見ている。
それだけで胸が高鳴ってしまい慌てて平静を持ち直した。
「……紹也やる?」
「へ⁉︎」
綺麗なソプラノの声でそう言われる突然の誘いに驚く俺。落ち着け俺。
「やろうかな……」
「ふーん……」
首を傾けて悩んでいる葵を見てさらにドキドキする。二つの意味でだが。
「やろうよ!葵!」
「……わかった」
頷き承諾する葵。だが葵は運動神経は良いのだが少しドジなのでなるべく危険な目には遭わせ内方が良いと思われる。
「ペア作る?武器探しなら」
「なら私と紹也。沙由香と葵でどう?」
優花が指を立てて提案しその案にかなり落ち込んでいる俺。何てわかりやすいんだ俺。
「私一人でいい。三人でどうぞ。紹也,女の子二人よろしくね」
突然な呼び捨ての方が驚いたが本当に葵1人で大丈夫だろうか。他二人は納得してしまってるので俺も仕方なく承諾する。
「オッケー!分かった,じゃあ夜にね。あ、集合場所は多目的室ね!」
「「「分かった」」」
早めに出て出入り口を確認しよう。