切ない恋の物語




"はい"


電話の向こうの落ち着いた声。
電話に出たという当たり前のことに嬉しさを感じてしまう。




"あ、駅に着いたんですけど、道がわからなくて。"




"いまどこ?ビルの横を通って橋を渡ってすぐのお店だよ"



"あ、今橋です。渡りますね"


私の勘はあながち間違っていなかったようだ。





橋を渡るとすぐにお店の看板が見えた。



と同時に
久しぶりの顔が私の視界に入ってきた。