無口な二人






綺麗に掃除された廊下を瑠璃子<ルリコ>は早足で歩いた。


今日から通うこの桜橋高校で、瑠璃子は大きな不安と決意を新たにしていた。





「紬<ツムギ>!もう少し早く歩いて!」





自分に手を引かれている美少女に声をかけ、またさらに足を動かす。



何センチもある身長差から、美少女はもはや歩いているというよりは走っている状態だ。




そんな状況にも無表情な美少女は引かれるままに走った。






「あんたが入学式で寝たまま起きないからHR遅れそうなんだけど!!」


瑠璃子にそう言われても紬は表情を変えぬままぽつりと「ごめん、ね。」
と言うだけで、反省した様子はない。





瑠璃子は呆れた顔で紬を見た。







「(この子をクラスで浮かない様にさせなきゃね。)」



これが瑠璃子の使命だった。