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「愛ちゃんっ!!」



私を追いかけて来た秋人が大声で呼んだ。
それでも無視する私の腕をぱしっと取り、強引に自分の方へと振り向かせる。


「いきなりどうしたの!?」


息を切らしながら、そう尋ねる秋人。
秋人の綺麗な髪の毛が、サラリと揺れる。


「秋人」

「……」

「私は秋人が好きだよ」

「……っ」


腕を掴まれたまま、私は秋人を見据えてハッキリとそう言った。



「大好きだから。だから、今は追いかけて来ないで」

「何をする気なの?」

「麗さんと話をするだけ」

「……それって必要なの?」

「……」