あれから何度も何度も秋人は私にキスをして来た。
が、恋愛初心者の私にとってその繰り返されるキスに耐える事なんて出来なくて、限界だ!と。

まさかの、まさか。
秋人を突き飛ばしてしまった。


やってしまった。


驚いた顔を見せた秋人だったけど、咄嗟に謝る私を見て何故か爆笑していた。
うん、秋人の思考回路は不明でしかない。



「俺、新ちゃんと清ちゃんにそっこー伝える。
そんで、新ちゃんには釘刺すわ」


堂々と彼女だからって言える事が秋人はどうやら嬉しいみたいだ。
ニコニコしてる秋人に、私も嬉しくなる。


私もシゲに言わないとな。
シゲはきっと、喜んでくれるんだろうな。
優しいから。


少しだけ胸がチクリと痛むけど、これだけはどうしようもない。


家まで送ってくれた秋人にお礼を言って中に入る。
すぐに秋人からLINEが来て、部屋に向かいながら私は確認した。