「だから、俺愛ちゃん以外もう抱かないから」

「は!?」



秋人は私を更に抱き締めると、意味不明な事を告げた。


何を、宣言してくれちゃってんの?
抱かれるなんて私、言ってませんけど?
何ですか、それ。



「……は、アホらし」



沙紀さんは、お手上げのポーズをすると呆れた様に呟く。



「……もうしないわよ」

「本当に?」

「……本当に」


秋人が念を押す様に言うと、顔を顰めながらも沙紀さんは頷いた。
それから、私達の間をすり抜けようとする。
が。


それを秋人に止められた。



「愛ちゃんに謝罪は」



沙紀さんの後ろ姿に、そうやって投げかける秋人。