「平気。ちょっとびっくりしたけど……」 「君、ほんとに平気?ごめんね、うちの友人が」 そこで初めて、ここにいるのが私たち3人だけじゃないことに気づいた。 相変わらず覚めた目でこちらを見てくる男の背後から、もうひとつの影が姿を現す。 「もう~、バカ史世。ちゃんと周り見なよ」 「うるせえな。この女も似たようなもんだろ」 「今のは9割がたお前が悪い」