遅咲きの恋は花屋にて。




「それならお姉さんの雰囲気で、僕が選んでみてもいいですか?」
「え?」

思わず顔を上に上げる。青年の少し楽しそうな明るい表情が、視界に飛び込んでくる。

「え、えと…。」

戸惑いを隠せない春香をよそに、青年は辺りに目を配る。しばらくすると、「あっ。」と嬉しそうに声をあげてその花の元に足を運んだ。

「これ、ピッタリだと思います!」
「これは…?」


それは鉢に植えられた、紫色の小さな花だった。