「ハッピーガーデン、か。こんなオシャレな花屋さんが近くにあったなんてねえ。」


一見カフェにも見える、洋風な建物。
しかし入り口にはたくさんの花が飾られていて、小さな庭園を通った先にドアがあった。


ーーカラン


春香は少し緊張気味にドアを開けた。
だが、誰かいる様子がない。
レジを見ても誰も居なかった。

不用心だなあと思ったが、もし店員さんがいたら色んな花を勧められて買わざるを得なくなってしまうかもしれない。
春香はとりあえず店内の花を見て回ることにした。
見たことのある花、あまり見たことない花、小さい花、大きい花、たくさんあった。自然的でいい香りが春香の鼻先をくすぐる。
内装が綺麗だということもあり、そこはまるで小さなお花畑のようだった。


自然と笑みがこぼれる。