遅咲きの恋は花屋にて。




ーー放課後。

翔太は力いっぱいにペダルを漕ぎ、校門を抜けた。その様子を二階のベランダから見つけた竹内は

「あいつ本当花好きだよなあ。…いや、違うか。お母さんのためか。」

ボソッと呟いた。



翔太は、店に着くと制服の上着を脱ぎすぐにエプロンをつける。

「叔父さん、こんにちは!」
「おー翔太か。そんなに急いで来なくていいんだぞ。」
「大丈夫だよ、俺が早く来たいだけだから。」


翔太はニコッと笑ってみせると、小走りで店の外の庭園に向かった。


庭園には翔太の叔母さんがいて、花の水やりをしていた。

「あら、翔太君。いつもありがとうね。」
「いえ。俺もこの庭にお世話になってるし。」
「今日は花、お母さんのところに持って行くの?」
「はいっ。もう枯れちゃったみたいで。また綺麗な花届けたいです。」


そうやって花壇を見つめる翔太の顔はとても優しかった。