「翔太ー!おっはよー!!」

翔太が教室に入るやいなや、飛びついて挨拶してくるこの男は、翔太の友達の竹内和葉(タケウチ カズハ)。
テンションが人より高いのが、彼の通常運転である。


「おはよう和葉。」
「相変わらず派手な登場だなあっ。」
「…なんか俺を見ると運気がアップするみたいで。」
「は?なんでお前っ…神様じゃあるまいし。それは自意識過剰!」
「だって俺のこと見てラッキーとか言ってた!」


悔しそうに反抗する翔太を見て、竹内はお腹を抱えて笑った。


「いやー本当、翔太のこと大好きだわ。天然ちゃん♫」
「うるせっ。」

肩に回された竹内の手を払いのけながら、翔太はプイっと顔を背けた。そんな二人のやり取りを聞いて、教室いる女子たちの目はうっとりしていた。翔太と和葉、この二人はクラスの女子から人気があった。