ーーー「買ってしまった……。」
ベランダに置かれたサクラソウの植木鉢を見つめ、春香はため息交じりに呟いた。青年の爽やかな笑顔からの、捨てられた子犬のように落ち込む姿。完全に春香は負けてしまったのだ。
「…ったく、あんなお世辞に乗っちゃうなんて私はダメね。」
そう言って、缶ビールを喉に勢い良く流し込む。強がってみるものの、今でもドキドキしている自分が恥ずかしかった。
「あ、そういえばサクラソウの花言葉ってなんだろう。」
気になったことはすぐに調べる性格で、春香はさっそくパソコンの前に座った。
ネットを開き、「サクラソウ 花言葉」と打ち込む。
「…え?」
