教室で読書をしていたり、空を眺めてぼーっとしていると聞こえてくる女の子達の会話。
キャピキャピした声でよくもそんなに話題がつきないものだと関心しつつ少しだけその話を盗み聞きしてしまう。
よく出てくる単語は「友達」「親」そして。


「恋」だ。



「恋したい」だとか「彼氏ほしい」だとかよく聞く。彼氏がいる子達は「休日は一緒に買い物」とか言っていたような。

そんな「恋」について話してる子達が凄く可愛く見える。ピンクの綿あめみたいなふわふわした世界。キラキラなラメのハートで飾られているような、そんな世界。

…私には程遠い気がする。


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「好きです。付き合ってください。」


「ごめんなさい。」



恋とかよくわかんなくて、ごめんなさいって。
目の前にいた人はいう前まではキラキラな世界だったのに私が発した言葉によって綺麗なフィルムはなくなってしまった。


そーだな。恋する人達がふわふわでキラキラなピンクの世界だとしたら、
私の世界は雨空みたいなどんよりしたパレットに出した絵の具が混ざりあって暗くなってしまったような灰色の世界。


いつか入ってみたい。
綿あめみたいなピンクの世界に。