「おはよ~。どしたの?」

 ドシドシと部屋に入ってきた土くれ──もとい、エイルクはナナンの様子に顔をしかめた。

「明日はシルヴィの誕生日なんだよ」

「へええ」

「とにかく何か買おうではないか。ケーキも用意したいのじゃが……」

「そりゃ無理だよ。近くにケーキがある惑星がない」

 ディランが諦めるように両腕を広げる。

「むうう、仕方ない。では降りるぞ」

「どう言って降りるつもりなんです?」とリャムカ。

「気晴らしとかなんとか言えばよいのじゃ」

 ナナンはさっそく準備を始めたがふと、

「そうじゃ! あやつも呼んでみるか」

 そそくさと通信機に向かった。