「ああ、スナイプ人には誕生日を祝うってことないの?」

「いや、祝うには祝うがそわそわするような事はない」

「そか~。まあじいちゃんは元々は地球の天使だったしねぇ」

 人間になりたくて数千年前に神様に懇願したのはいいが、記憶を残したまま生まれ変わりを続けるという罰ゲームも与えられ時々は苦悩しているらしい。

 そんな人物がそわそわするのだから、船の主人であるシルヴィと呼ばれる人間には何かしらあるのはおわかりだろう。

「あやつは何が好きなのじゃ。何を欲しがっておった」

「え? さあ~。船の部品をほしがってたけど。この船もあちこち修理しないとだから」

「それでは誕生日プレゼントにならぬではないか」