ファニー・スイート・デイ

 そしてシルヴィはみんなから贈られたプレゼントに撃沈していた。

 ナナンはペナント、エイルクは鉱石、リャムカはトレーニング器、ディランはドラゴンの置物と一番マシなものだ。

 そんな青年にベリルは喉の奥から笑みを絞り出し、細長い箱をついと差し出す。

「あん?」

 いぶかしげに見つめながら箱を開いた。

「うお!? こいつは──いいのか?」

「こういう時のものだろう」

 琥珀色の液体を閉じこめた瓶にシルヴィの顔が映り込む。

 ベリルが大切に保管していたウイスキーだ。