ファニー・スイート・デイ

「生クリームのストロベリーで良かったかね。地球のものではないが」

 さすがに地球産のストロベリーを手に入れる事は出来なかった。

「まさしくケーキ! ケーキじゃああ!」

 ナナンのテンションは一気に上がる。

「ベリルが作ったの?」

 綺麗にデコレーションされたケーキにエイルクは驚嘆した。

 彼が過去に見たケーキはこんなに白くなく、美味しそうでもなかった。

 しかし、目の前にあるケーキはとても美味しそうで腹が減ってくる。

「ということは、それはおぬしからのプレゼントかの?」

 細長い箱を示され、そうだというように笑みをこぼす。

「よし、そろそろいいじゃろう」

 ナナンは飾り付けられた室内とテーブルの上を見回して通信機に手をかけた。