ベリルの到着を待ちわびていたナナンは、現れた彼に両手を広げて歓迎した。
「久しぶりじゃなー! 元気にしておったか!」
「うむ」
エイルクはいつものように無表情に応えるベリルを見やり、むしろ不死でどうやったら病気になるんだよと心の中でツッコミを入れた。
「これはなんじゃ?」
ベリルの両手にそれぞれ大きな箱と細長い箱がさげられていた。
ベリルは大きい方の箱をテーブルに乗せ、リャムカが小首をかしげながら横にある箱の口を開いた。
「ぬお!? これはもしや!?」
取り出された丸いものにナナンは声を荒げる。
それはまさしく──



