ファニー・スイート・デイ

「地球の日本という国で昔に流行っていたんじゃぞ。それがまさか今になってこんな所で見るとは!」

「何千年前の話だよ……」

「それをどうするのです?」

「こ、これはわし用にじゃな」

 どんだけ懐かしがっているんですかとリャムカは頭を抱えた。

 この惑星に住む種族は地球人ともスナイプ人とも違い、彼らにとってはとても複雑な気持ちになる容姿をしている。

 海老のようなザリガニのようなフォルムはどういう心境で見ればいいのか悩む事がしばしばだ。

「あ~、伊勢エビ食べたい」

「聞こえるぞい」

 ぼそりと店員を見て言ったディランにペナントを持ちながらナナンがつぶやく。

 今や地球は食の一大観光名所となっており、高価だった食材も安い値段で食べられるようになっていた。