ファニー・スイート・デイ


 第35番惑星カナルワッツ──ナナンたち一同はその観光名所に降り立った。

「こんなとこにシルヴィが喜ぶようなものあるとは思えないけど」

「仕方なかろう。もう考えている時間はないのじゃ」

 だからってお土産とか貰っても嬉しいとは思えないんだけどとナナンの言葉にディランは顔をしかめる。

「わあ~、なんかいっぱいある!」

「ストラップにスノウドーム……。とても誕生日のプレゼントにはなりそうもありませんね」

 嬉しそうにはしゃぐエイルクを尻目にリャムカがぼそりと発した。

 この惑星はお土産に力を入れているらしい、広大な店内にひしめくように土産物が並べられている。

 とはいえ、お土産レベルのクオリティなのは当然で、誕生日プレゼントとしては残念な質だ。