世間話なんて知らない人とするつもりないし、早く帰らなきゃ。
私は曖昧に笑って小さくお辞儀をし、その人の横を通り抜けた。
早く帰らないと千景くんに怒られちゃうからね。
私も早くお風呂入りたいし。あ、宿題も!
今日は何時に寝られるかな……。
「はぁ……っと、わわっ!?」
ため息をついて、がっくりと首を垂れたらそのまま体が前のめってしまった。
いや、足がもつれて転んでしまったんだ。
何につまずいたのかわからないけど、でも……痛い~っ……!
ううっ、いたたた……。
「大丈夫ですか!?」
ふわっと肩に手の重みがかかって、苦痛に顔が歪んでいたのが一瞬ひいた。
視線をあげるとその人は、さっきの男の人。



